Drug Discovery

当研究室にて見出された低分子化合物(ヒット化合物やリード化合物)のアカデミア創薬への実用化研究を行い、医師主導治験でのPOC取得を目指しています。

主に以下のプロジェクトが動いています。

1.既存薬抵抗性ウィルスにも効果を示す抗ウィルス薬開発

HPVに対する抗ウイルス作用を示すCDK9阻害薬FIT039の医師主導治験に必要な非臨床試験(薬効薬理試験、安全性薬理試験、毒性試験、薬物動態試験、CMCの各業務)の実施およびPMDA薬事戦略相談を経て、ウイルス性疣贅患者に対する医師主導治験(POC試験)を実施しています。並行して製薬企業等とのライセンスアウトや共同開発に向けての交渉を進めています。また、適応疾患を子宮頸癌に拡大した医師主導治験のための非臨床試験も実施しています。

2.遺伝病治療に適用可能なスプライシング制御薬

家族性自律神経失調症やファブリー病治療薬の実用化に向けてリード化合物(スプライシング制御)の非臨床試験を実施しています。

3.ダウン症原因キナーゼDYRK1A阻害剤

ヒット化合物/リード化合物(DYRK1A阻害)の非臨床試験を実施しています。並行して対象疾患の選定を進めています。

4.既存オピオイド鎮痛薬様副作用を示さない疼痛抑制薬研究

サルにて強力な鎮痛効果を有するリード化合物が見出され、がん性疼痛治療薬としての医師主導治験のための非臨床試験を実施しています。

5.正常細胞を保護しながら特定のがん細胞だけを標的とする新しい抗がん剤研究

マウスにて抗腫瘍効果を有するリード化合物が見出され、抗腫瘍薬としての医師主導治験のための非臨床試験を実施しています。