武内 章英 Akihide TAKEUCHI

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職名 准教授
卒業大学(年) 名古屋大学医学部/1993年 卒業
学位 医学博士/名古屋大学/1999年3月
専門分野 分子神経発生、分子生物学、RNA制御
資格 医師免許
主たる職歴 1993-1994年 大垣市民病院/研修医
1994-1995年 大垣市民病院/脳神経外科
1999-2003年 国立長寿医療センター/研究員
2002年 Stem Cells Inc.(CA, U.S.A) / Scientist
2003-2006年 The Salk Institute for Biological Studies(CA, U.S.A) / Research Associate
2006-2010年 東京医科歯科大学/難治疾患研究所
           助手(助教)
2010-2012年 京都大学大学院医学研究科/
                   形態形成機構学/助教
2012年 –  京都大学大学院医学研究科/
               形態形成機構学/准教授
所属学会 日本解剖学会、日本分子生物学会、日本神経科学会、日本RNA学会、日本筋学会、Society for Neuroscience

研究内容

RNA結合タンパク質

哺乳類には約1000個強のRNA結合タンパク質が存在し、RNAの特異的な配列や2次構造(consensus sequence or structure)に結合し、転写されたRNAの転写後調節(選択的スプライシング、poly-A付加、mRNAの安定性や代謝、輸送、翻訳調節)をすることで、遺伝子発現の多様性を制御することが知られています。この機構は、構造や機能が高度に複雑化かつ特化した高等動物の神経系または筋組織などで重要と考えられていますが、実際どのように各種の組織や細胞で働き、全体として何を包括的に制御しているかという全体像はいまだはっきりしていません。私たちは、以下のようなストラテジーでこの謎に迫ろうとしています。

 

RNA結合タンパク質の発現プロファイリング

RNA結合タンパク質がそれぞれどのような組織や細胞で発生のどの時期に発現しているかということは、現在ほとんど分かっていません。私たちは神経発生のプロセスをモデルとして、全RNA結合タンパク質の発現プロファイルを調べ、さらに未知のRNA結合タンパク質の遺伝子改変マウスの作成・解析を行うことで、神経発生においてRNA結合タンパク質が発生のどのようなプロセスを制御しているのかを解明しようとしています。

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RNA制御のメカニズム解析

1つのRNA結合タンパク質は同じ認識配列をもつ複数のRNAに同時に結合し(multiple targets)、さらに1つのRNA上に複数のRNA結合タンパクが結合して相互作用し、結合部位と相互作用分子により機能を変えることから(context dependent multiple function)、その機能を明らからするのが難しい分子群です。これに対し我々は、次世代シークエンサーを用いたHITS-CLIP(RNA結合タンパク質-RNA複合体の免疫沈降と網羅的シークエンス)、RNA-SeqによるRNA発現および制御の解析、オリジナルに開発したスプライシング・レポーターシステムを組み合わせることでRNA結合タンパク質の機能の本質に迫ろうとしています。

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RNA制御異常と神経変性疾患や精神疾患

近年の神経変性疾患、遺伝性筋疾患、および精神疾患の大規模なゲノム解析から、これらの疾患の原因遺伝子の候補として多くのRNA結合タンパク質の変異が報告されています。これらの原因遺伝子の遺伝子改変マウスを作成して行動解析によりその症状を観察し、さらに組織サンプルを用いたRNA制御の解析を行うことで、未だ謎の多い神経筋疾患および精神疾患の分子病態の解明に迫ろうとしています。

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